レディー・ガガ(32)が、ELLE主催のイベント「Women in Hollywood」に出席。ハリウッドで活躍する女性のひとりとして、彼女が思うことをスピーチした。
ガガはスピーチで、イベントの衣装を決めるため、非常に悩んだことを明らかにしている。「10着かそれ以上のドレスを試したところで、悲しくなった。私が気にしているのは、レッドカーペットで着るドレスだけ?」 数々の有名ブランドのドレスを試した結果、レディー・ガガが選んだのは「女性向けに作られた、オーバーサイズの男性用スーツ」だった。
「そして私は泣き出しました。このスーツを着ていると、今日の自分が感じられるんです。このスーツを着ていると、自分自身の真実を感じる。そして今夜、自分に正直にどんなことを話せばいいのかも、見えてきました」
衣装を決めるまで、ガガは胃が痛くなるほど悩んでいたことも明らかにしている。「ハリウッドにおける女性の意味とはなんだろう? 私たちは、世界を楽しませるだけのモノじゃない。私たちは、人々に笑顔をもたらすだけのイメージじゃない」と、自分たちの存在意義を考えた結果、「私たち、ハリウッドの女性は“声”である」という結論にいたった。
「エンターテインメント業界の性的暴行被害者として、そして暴行犯を名指しできるほどの勇気がない女性として、長らく続く痛みを抱えた女性として、幼いころから男性から指図される状況にあった女性として、私は今日、自分のパワーを取り戻そうと決めました。だから今日は、パンツを履いています」
「19歳のときに暴行されてから、私はすっかり変わってしまいました。私の一部は何年も閉じこもったまま、誰にも言えませんでした。自分自身すら避けていた。今日、ここに立っていてもなお恥じています。自分の身に起きたことが恥ずかしい。いまでも“あれは自分のせいだ”と感じる日があります」
「権力のある男性に何をされたか明かしても、誰も私を助けてくれなかった。誰も私を助け、導き、私は正しいと思わせてくれなかったし、メンタルヘルスケアが必要だと指摘してくれることもなかった。そういった男性たちは、自分が力を失うことを恐れて雲隠れしてしまった。だから私も、身を隠すことを選んだ」
結局ガガは、身体的に痛みを感じたことで受診。PTSD、線維筋痛症との診断を受けた。いまだに苦しみを抱えるひとりとして、レディー・ガガは「この場にいる、パワフルな女性たち、そして男性たちに、力を合わせて世界中に優しさを広めようと伝えたい」と語りかけた。
また、「個人的な夢」として、「アメリカ中、そしていつかは世界中すべての学校に、メンタルヘルスのエキスパートやセラピストが配置されることを願う」とも。「助け合い、変化を起こす力となろう」と訴えかけた。