ニューヨーク出身の実力派シンガーMAXが、サマーソニック2018と単独公演のために来日。サマーソニック2018のBillboard JAPAN Stageでエネルギッシュなステージを見せてくれた次の日、TV Grooveは単独インタビューを敢行。
今回が初来日であるMAXから、7月に日本限定でリリースされた「ヘルズ・キッチン・エンジェル(ジャパン・バージョン)」の制作秘話や、大ヒット中のシングル「ライツ・ダウン・ロウ」について、そしてこれから挑戦したいことなどを、たっぷり語ってもらった。
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――昨日は素晴らしいステージに興奮しっぱなしでした!日本のファンはMAXの来日をずっと心待ちにしていましたが、初めての日本はいかがですか?
ありがとう。昨日のサマーソニックのBillboard JAPAN Stageでのパフォーマンスは、僕のお気に入りのひとつになったよ!日本のファンからの嬉しいメッセージをいっぱいもらっていたから、日本に来ることができて本当に嬉しく思っている。ファンはみんな親切で、礼儀正しいし、日本はとっても素晴らしい国だね。
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――日本でどこかショッピングしたり、美味しいものは食べましたか?
それが、まだどこにも行けてないんだ。この何日間かの滞在のうちで、妻のエミリーと必ず行きたいと思っているよ。大きいスーツケースを持って来たから、お土産をいっぱい買えるしね(笑)。
――奥様のエミリーさんも来日されていますが、ふたりで一緒に行きたい場所はありますか?
京都に観光に行ったり、大阪で美味しいものを食べたりしたいな。東京にもまだまだ行きたい場所がたくさんあるんだ。
――アルバムについてお伺いします。7月に日本限定でリリースされた「ヘルズ・キッチン・エンジェル(ジャパン・バージョン)」のテーマを教えてください。
僕はニューヨークのヘルズ・キッチンという場所で生まれ育った。その名を取ったこのアルバムは僕の記念すべきファースト・アルバムで、まだ奥さんに出会っていない頃から作っていたんだ。
当時は自分がどういう人間かはっきりわかっていなくて、自信もなかった。でもこのアルバムを作り始めてから、僕はエミリーと出会い、エミリーのために「ライツ・ダウン・ロウ」を書き、プロポーズして、結婚をした。人生における大きな出来事を経験したんだ。
テーマは、自分が何者かということをはっきり理解し、自分らしくいることを幸せだと感じるようになった僕の成長を表しているんだ。
――自身の音楽のスタイルや、アルバムの制作にあたり、影響を受けたアーティストはいますか?
僕はいろんなジャンルの音楽が好きで、影響を受けたのは、ジェームス・ブラウン、エタ・ジェイムス、マイケル・ジャクソン、プリンス、アレサ・フランクリン、エルトン・ジョンにデヴィッド・ボウイ、ビリー・ジョエル。彼らの音楽はメッセージ性が強く、とても正直。自分を表現することを恐れないという強い意志を感じるし、それに感銘を受けたよ。
――アルバムで一番好きな曲と、その理由を教えてください。
「ライツ・ダウン・ロウ」は特別な曲だし、僕の人生をあらゆる方向で変えた曲。ウェディングソングとして世に浸透し、大勢の人がこの曲を結婚式で使ってくれているんだ。そんな特別な瞬間でこの曲があるということは、とても美しいことだと思う。「(日本語で)ウレシイデス!」
――「ライツ・ダウン・ロウ」は、奥様のエミリーに書いた曲ですが、エミリーが初めて聴いた時の反応はどうでしたか?
彼女は泣いて喜んでくれたよ。僕は、彼女が泣いて喜ぶ時が大好きなんだ。達成感を感じるからね(笑)。
僕たちが初めてデートをした場所でプロポーズをしたんだ。何も知らない彼女が歩いてきて、泣きながら大喜びしていたよ。その時の写真も持っているんだ。とても美しい瞬間だった。
――プロポーズや結婚式の様子を収めた、まるでドキュメンタリービデオのような「ライツ・ダウン・ロウ」のPVの誕生秘話を教えてください。
僕たちの物語を忠実に再現したいと思っていたから、PVでは実際にプロポーズをしたレストランで、プロポーズをした時の服を着ているんだ。愛する人と一緒にダンスをしたり、隣で本を読んだり、人生はそんなかけがえのない瞬間の集合体。PVではそういう世界観を表現している。
【動画】MAX 「Lights Down Low (Wedding Video)」
――ニューヨークについて歌った新曲「スティル・ニューヨーク」で共演したJoey Bada$$とのコラボレーションはいかがでしたか?
Joeyと僕はお互いニューヨーク出身なんだ。Joeyはブルックリン出身で僕がマンハッタンのヘルズ・キッチンだから、同じ市でも少しライバル意識のようなものがある。
ニューヨークには、ビリー・ジョエルのようなテイストもあれば、JAY-Zみたいなヒップホップの要素も存在する。彼はブルックリンを代表するラッパーだから、僕とコラボレーションをすることでニューヨークの多様性を伝えるような曲ができたよ。
――「スティル・ニューヨーク」PVのアイデアはどうやって生まれましたか?
この曲の収益の全額をニューヨークの学校やアート団体に寄付しているんだ。だから、ニューヨークに住んでいる人たちに出演してもらった。自分のルーツを表現することは大切なことだし、この曲を聴いた人がニューヨークの一部であることを感じて欲しかったんだ。
【動画】MAX 「Still New York feat. Joey Bada$$ [Official Video]」
――ニューヨークで生まれ育ったことは、自身にどんな影響をもたらしましたか?
ニューヨークという街は僕に多大な影響を与えてくれたよ。様々な文化、人種、スタイルがミックスされていて、家から一歩外に踏み出すと、日本や韓国、インドなど様々な国や文化を感じられるし、多様な文化に影響を受けたよ。僕はそんなニューヨークという街が大好きなんだ。誰でもニューヨークに行けば親近感が湧くと思うし、もし明日ニューヨークに住むことになったら、その日からニューヨーカーさ!
――アルバム「ヘルズ・キッチン・エンジェル(ジャパン・バージョン)」は、エネルギッシュな曲からバラードまで、ジャンルにとらわれない楽曲が収録されていますが、次のアルバムは、どんな方向性になりそうですか?
「ヘルズ・キッチン・エンジェル(ジャパン・バージョン)」は、全ての「始まり」を表現したアルバムなんだ。次のアルバムでは、僕が経験したことをできるだけ正直に表現するような楽曲を作りたいと思っているよ。例えば、誰かが亡くなれば悲しい気持ちになるけど、そこには大きなエネルギーが存在するように、僕が感じたインスピレーションを楽曲に込めたいと思っている。
――シンガーだけではなく、舞台やドラマ、モデルもこなすMAXさんですが、これから挑戦したいことはありますか?
もっとエキサイティングなパフォーマンスをしたいと考えているんだ。僕はダンスが好きだし、僕のパートナーのライアンはトークボックスやギターを演奏するから、もっと体を動かせるようなステージができたら最高に楽しいだろうね!
ウクレレ1本でしっとり歌い上げるようなステージをやったり、色んなやり方をしたい。みんなにクレイジーになって欲しいんだ。
――MAXさんは、謎に包まれたEDMデュオ「パーティ・ピューピルズ」としても活躍されていますが、結成した経緯について教えてください。
ライアンは元々僕のギターを担当していたんだけど、一緒に曲を作っているうちに、僕ではなく僕たちのものだと気がついたんだ。ある日、ライアンが冗談で「僕らはもっとパーティ・ピープルになるべきだ!」と言ったのが気に入って、今までの僕の音楽性とは全く違う、新しいテイストの音楽を手掛け始めたんだよ。スティーヴ・アオキも、このプロジェクトに大いに関わってもらっているよ。
僕はライアンのことを「第二の妻」だと思うほど信頼しているんだ。日本のみんなにも「パーティ・ピューピルズ」の曲を楽しんでもらえて嬉しく思っているよ!
――ミステリアスな「パーティ・ピューピルズ」ですが、顔を隠している理由は?
パーティ・ピューピルズとMAXが同一人物だと知らない人もいると思う。でも、それに気がついた時、サプライズがあって面白いと思ったんだ。DJのMarshmelloも、顔が分からないからミステリアスなイメージがある。そのアイデアは面白いよね。
――プライベートについてもお聞きしたいのですが、いつもSNSで奥様のエミリーさんとの仲良しの写真がよく投稿されていますが、喧嘩はしますか?
しょっちゅう喧嘩をしているよ(笑)。正直に話すと、昨日も喧嘩をしたかな。お互いに意見をはっきり言う性格だから、感情的になった時には時間を置く必要があるね。
――結婚してもずっとラブラブでいられる秘訣を教えてください。ルールなどはありますか?
いつも誠実でいること。もし喧嘩が起こると思っても、嘘をつかず正直になること。その時は気分が良くなくても、隠し事をする方が良くないからね。あとは、記念日を大切にすること。何かサプライズを考えたりね。この二つがルールかな。
――最後に、日本のファンにメッセージをお願いします!
「(日本語で)ミナサン、アイシテル!」
僕の音楽が離れている日本のみんなに届いて嬉しいよ。日本でパフォーマンスが出来ることは名誉だし、感謝しています。日本のみんなから受けた愛を、今度は僕が返す番だと思っている。僕もエミリーも日本が大好きだし、またすぐに日本に戻ってきたいと思っているよ!
(インタビュー終わり)
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【リリース情報】
MAX「Hell’s Kitchen Angel (Japan Version)」 | マックス「ヘルズ・キッチン・エンジェル(ジャパン・バージョン)」
2018年7月25日発売 ※初パッケージ化(US:2016年4月 配信限定リリース)
10曲+ボーナス・トラック4曲収録 / ¥2,200+税 / SICP-5800 / 通常盤 / 歌詞対訳付き